マスコミ対応方法

「伝えたいことをそのまま記事にしてもらうコツ」

記者会見は、企業の発表したいことを自由に世間に知らしめることのできる場です。しかし、どのくらいの割合で、意図したことが報道されるのでしょうか。とくに記者たちは、記者会見の場に慣れています。相手をうまく誘導し、記者の書きたいことを言わせるテクニックをもっています。また、そのように意図しなくても、ふとした発言が引き金となり、思わぬ報道をされてしまうこともあります。その場合は、訂正記事を求めるのも手でしょう。しかし、誤報とはいえ、一般に出てしまった記事やニュース映像はとりかえしがつきません。そのためには、どのような対策が必要でしょうか。

① 質問に対する答えは簡潔に

企業合併の記者会見の場合は、記者から「合併の決定はいつ行われたのですか」「誰が決定しましたか」というように<いつ><どこで><誰が><どのように><なにをした>という質問がなされるのが定石です。このいつ・どこで、といった質問は、記者が記事を書く際に必要な情報となるからです。ですから、回答者としても、できるだけ簡潔に、記者が知りたい=記事に書きやすい情報を与えてあげることが大切です。このことが誤報をふせぎ、適切な報道がなされるためのポイントです。ですから、さきの「いつ決定されたか」「○月×日です。」と答えます。そして補足事項がある場合は、そのあとに付け加えていきましょう。返答が簡単すぎても、記事にしてもらえないのでは、と不安に思う方もおられるかもしれません。しかし、記者は、もし情報が不足であると感じたなら=記事にする情報が足りないと感じたら、追加で質問をぶつけてきます。「それが最終的な合併の同意書が交わされた日と考えてよろしいですか?」などといったように、です。

② 答えにくい質問のときは

答えにくい質問をしてくる記者は必ずいると思います。その場合は、「答えられません」「ノーコメント」などと答えてしまうと、冷たくあしらわれたと感じる記者もいるでしょう。その場合、記事全体がマイナスのイメージを持って書かれてしまいます。それならば、「株価低迷の理由は?その対策は?」といった質問でも、「現在の株価は、全体的に下降路線で・・・」といったように一般論で切り抜ける方法もあります。そのあとに、「本日発表の新しいサービスは、我が社にとっても、市場にとっても有益であると考えています。今後の株価にも良い影響を与えると信じております。」と記者会見の主旨にあった返答につなげることもできます。「答えられません」よりも、良いイメージとなるでしょう。

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「話し方のコツ」

先にも触れましたが、記者会見に臨む記者の多くは、事前に自分のストーリーを作ってから訪れます。だいたいこんな記事にしようと考えて、質問もそれに沿うような内容をしてきます。そのため、記事になると、「どうしてこんな内容になったのか」ということがままとして起こります。発表者のコメントが正確に掲載されていても、記事の中では、記者の意図することを説明したに過ぎない使われ方となります。 発表者の意図することを、キチッと盛り込むためには、的確な準備をしなければなりません。

「キーメッセージをつかう」

キーメッセージは、そのメディアによっても異なりますし、記者がどのような記事にしたいかによっても変わってきます。決まった形式があるわけではありませんが、「言いたいこと」「主張をしたいこと」を簡潔に文章にしたものです。もちろん、合併発表などの場合でも、ポジティブな言葉を使うことが大事です。「不採算部門からの撤退」という言葉も、「効率的な経営」「選択と集中」といった言葉を選ぶように心がけます。これは、メディアトレーニングなど、話し方のトレーニングをうけると身につくようになるでしょう。欧米ではこのようなトレーニングは必須となっています。

「トークポイント」

普通の人なら誰しも、人前で重要な用件を話さなければならない場面というのは、緊張してしまいます。普段ならしない失敗もしてしまいがちです。だからこそ、発表の場では、堂々と、自分の言葉で、話すことが大切です。とくにテレビなどのメディアの場合には、表情も一人歩きすることも肝に命じなければなりません。「大切な、とくに語りたい部分は、メモなどを見ずに、顔をあげて、記者の顔を見ながら話す」テクニックは身につけておくべきでしょう。顔をあげて相手の目を見ながら話すことは、率直で真摯な態度ととられるのです。

「事前にできる身だしなみのコツ」

記者会見が映像で流れる場合には、視聴者に対して、好感をもたれるような態度を心がけましょう。事前にできるチェックポイントは、

  1. 表情
  2. 歯を見せてはいけません。笑っているようにとられ、軽薄な印象を与えます。
  3. 態度
  4. ゆっくりとした動作は、優雅さと落ち着いた雰囲気をかもしだします。
  5. 姿勢
  6. 背筋は伸ばして、正しい姿勢をとりましょう
  7. 服装・ヘアスタイル

清潔感のある服装で、ネクタイを着用し、スーツのボタンはかけるようにしましょう。ヘアメイクも同様に清潔感あふれるものにしましょう。とくに女性はメイクや髪の色、ネイルなどその場にふさわしいものにしましょう。

記者会見の準備(コンテンツ一覧)
  1. 記者会見の基本
  2. 記者会見フロー
  3. 準備するもの
  4. 会場場所と会場セッティング
  5. 当日のスタッフ
  6. マスコミ対応方法
  7. 会見予算組み
記者会見に関するお問い合わせ・お申し込み
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